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SAVAS×footies!
スペシャル対談「女子プレーヤーのための栄養ケア」

無断転載禁止 SAVAS×footies!<br />スペシャル対談「女子プレーヤーのための栄養ケア」
取材・文/宮坂正志(SCエディトリアル) 写真/藤井隆弘
日々サッカーで汗を流している女子プレーヤー必見!
現在もなでしこジャパンの攻撃の核として活躍する大野忍選手と、彼女を栄養面からサポートする管理栄養士の斎藤圭子さんが、実体験をもとに栄養ケアのポイントを伝授する!

女子プレーヤーのための栄養ケア

――大野選手は一昨年から斎藤さんの栄養サポートを受けているとか。現在の食事面で気を付けていることは?
大野「一番いいのは、何でも残さずに食べること。遠征先のバイキングでも、しっかりと栄養バランスを考えて摂るようにしています。貧血対策で、ひじきとかホウレンソウは絶対に食べるようにしていますね。今も好き嫌いはあるんですけど、学生時代は好きなものばっかり食べていたので、サポートしてもらってからは自分でも成長したと思います(笑)」
斎藤「栄養サポートを開始する際、選手の身体には一般人よりも多くの栄養素が必要であるため、ビタミンやミネラルがより豊富な“色の濃い野菜を食べるようにしましょう”という話をしました。具体的にはトマトやホウレンソウ、ブロッコリーなどです。当初は、食事を写真に撮って送ってもらい、バランスをチェックしていました」
――ちなみに、嫌いな食べ物とは?
大野「オクラとワカメ……、あとアボカドも苦手です(笑)。でも、他の食べ物で栄養を補っていますよ!」
――なるほど(笑)。斎藤さんの栄養サポートを受けてから、以前に比べてどの部分で変化を感じていますか?
大野「食事でこんなに変わるんだというくらい身体が軽くなったし、練習や試合でしっかりパフォーマンスを出せるようになりました。本当に感謝しています」
――最初にアドバイスを受けた際、驚いたことなどがあれば教えてください。
大野「最初は、すべてが新鮮でしたよね。学生時代は、お腹が空けば食べる感じだったので、夕食が食べられないこともありました(笑)」
斎藤「初めに3日間の食べたものをすべて書き出し、足りているものと足りていないものを栄養分析する食事調査をやりました。リンゴジュースを100%オレンジジュースに変えたらビタミンCが摂れて疲れが取れやすいとか、豆乳より牛乳のほうがカルシウムを摂れて骨が強くなり、ケガをしにくくなるとか……」
大野「低脂肪牛乳と普通の牛乳の違いもわからなかったんですけど、今では飲んだだけでわかります(笑)。以前は甘いジュースだったのが、水を買うようになったし、牛乳があれば牛乳を飲む。そういう意識は変わりましたね」
――甘い物が好きな高校生の女子も多いと思いますが、おやつなどのコントロールもしていますか?
大野「以前はスイーツよりもお菓子でしたが、神戸に行ってスイーツが好きになりました(笑)。それでも、時々食べたくなる程度。節制も大事ですが、高校生のうちはいいと思いますよ。食べたいものを食べ、みんなでワイワイやるほうが楽しいと思いますし(笑)」
斎藤「甘い物やお菓子を食べたいと思うことはあります。でも、そのほとんどが砂糖や油分なので、毎日の間食ではなく、大事な試合で勝ったときのご褒美などでにするといいですね。禁止にするとストレスになるので。小腹が空いたら“補食”と言いますが、おにぎりやサンドイッチ、果物、100%オレンジジュース、ヨーグルトなど必要な栄養素が摂れるものにしましょう」
――日本代表クラスの選手も食事や栄養に対する意識は高いですか?
大野「みんな高いですね。バランス良く食べるし、私に栄養士さんが付いていることも知っているので、色々と聞いてきます。サプリとか栄養補助食品とかも、摂り続けていると全然違います。ケガもしなくなりましたからね」
――冬場ならではの体調管理に関する栄養ケアなどはありますか?
大野「鍋を囲んでコミュニケーションを取るのもいいかも(笑)。そういえば、以前は風邪をよくひいていたけど、果物を摂るようになってからはひかなくなりました。今は100%のオレンジジュースを飲む時も、薄まってしまいそうで氷も入れたくないくらい(笑)」
斎藤「果物はオレンジ、グレープフルーツなどの柑橘系や、キウイ、イチゴなど甘酸っぱいものはビタミンCが多く摂れてオススメです。100%のオレンジジュースやアセロラジュースなら手軽ですし、ビタミンCは免疫力がアップするので風邪予防には最適です」
大野「ケガと同じで、風邪もひいてからでは遅いので、普段からの積み重ねや意識が大事だと思います」
――最後に食事面で高校生たちにアドバイスをお願いします。
大野「そうですね……、『好き嫌いはするな!』と(笑)。自分に好き嫌いがあるからこそなんですけど、絶対に自分のためになると思って食べてほしいなと。自分も食事を意識するだけで変わったし、まだまだ変えられるなら、変わろうと思うので。高校生のみんななら、まだまだやれることがいっぱいありますから頑張ってほしいです」
斎藤「ベガルタ仙台やジュビロ磐田の育成の男子選手たちにも言っていますが、食事もトレーニングです。嫌いなものをすぐに好きになるのは難しいけど、毎日少しずつ食べれば、やがて食べられるようになるし、プロの選手でもそうやって克服してきた方はたくさんいますから、頑張って続けてほしいと思いますね」

今日から是非とも実践してみたい!!ためになる“栄養ケア”のポイント

  • 色の濃い野菜(トマト、ホウレンソウ、ブロッコリーなど)を積極的に摂る!
  • 甘いジュースではなく100%オレンジジュースや牛乳などに変えると風邪の予防やケガ予防になる!
  • スイーツなど甘い物は、毎日の間食ではなく“ご褒美”として目標達成時などに食べよう!
  • 小腹が空いたら、おにぎりやサンドイッチなど“補食”で補う。
  • できるだけ柑橘系などの甘酸っぱい果物(オレンジ、グレープフルーツ、キウイ、イチゴなど)を食べよう!
大野忍
大野忍 Shinobu OHNO (INAC神戸レオネッサ)
1984年1月23日、神奈川県出身。ポジションはFW、MF。兄の影響でサッカーを始め、中学生の時に読売西友ベレーザに入団。日テレ・ベレーザ、INAC神戸レオネッサ、オリンピック・リヨン(フランス)・ASエルフェン狭山FC(現ASエルフェン埼玉)を経て、現在はINAC神戸レオネッサでプレーする。2003年に日本代表デビューし、なでしこジャパンの一員として2011年のFIFA女子ワールドカップ優勝、2012年のロンドンオリンピック銀メダル獲得に貢献した。
ジョゼップ・フェーレ・イバルス
管理栄養士 斎藤圭子 (株式会社明治)
管理栄養士。株式会社明治 健康栄養営業本部スポーツ栄養マーケティング部 学術普及グループ所属。大野忍選手などのプロ選手の栄養アドバイザーを務めるほか、ベガルタ仙台、ジュビロ磐田などの育成年代の栄養指導なども行っている。

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