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[第94回全国高校サッカー選手権大会]
3回戦 青森山田vs桐光学園 MATCH REPORT

無断転載禁止 [第94回全国高校サッカー選手権大会]<br>3回戦 青森山田vs桐光学園 MATCH REPORT
文・写真/池田敏明

2016年1月3日 ニッパツ三ツ沢球技場

青森山田
[得点者]
後半40分+2 成田 拳斗
後半40分+5 吉田 開
2-2
(5-4)
桐光学園
[得点者]
前半32分 小川 航基
後半3分 小川 航基

ニッパツ三ツ沢球技場での3回戦第2試合では、ともに優勝候補との呼び声が高い桐光学園(神奈川)と青森山田(青森)が激突。注目の一戦だけあってスタンドの大半が埋まり、張り詰めた緊張感の中でキックオフを迎えた。

立ち上がりから両チームの選手たちが球際の激しさを発揮し、目まぐるしく攻守が入れ替わるハイレベルな展開に。最初にビッグチャンスを掴んだのは青森山田だった。29分にMF高橋壱晟が強烈なシュートを放ち、その直後にはMF神谷優太からのリターンを受けたFW鳴海彰人がゴール右隅を狙いすましたシュートを放つ。これをGK指崎尚大がセーブすると、そこから流れは桐光学園へ。「うちの選手は『エース』という存在に弱い。リスペクトし過ぎてしまうところがある」と青森山田の黒田剛監督が試合後に語ったように、常田克人と近藤瑛佑のセンターバックコンビが桐光学園のエースストライカー、小川航基のプレッシャーに押されてラインを下げてしまい、空いたスペースをMF鳥海芳樹やFW桑原孝太郎が突いてチャンスを作っていく。

そして32分、鳥海がセンターサークルから敵陣中央へとドリブル突破を仕掛け、相手DFを引き付けて右サイドへスルーパス。これを受けた小川が右足を鋭く振り抜き、桐光学園が先制点を奪う。

後半開始早々の43分には、MFイサカ ゼインが右サイドの深い位置でマーカーを振り切って左足でクロスを上げ、小川がファーサイドに流れながらヘディングで押し込み追加点を奪う。続く58分には小川がペナルティーエリア内で相手GKに倒され、PKを獲得。これが決まれば試合はほぼ決してしまうところだったが、小川が自ら蹴ったキックはクロスバーの上を越え、ハットトリック達成ならず。

「土壇場で普段、蹴らないコースを選んでしまった。メンタルの弱さが出たのかもしれない」という小川のPK失敗を機に、流れは徐々に青森山田へ。桐光学園も必死に逃げ切りを図ったが、青森山田はDF原山海里のロングスローなど、リスタートからのプレーで相手を押し込んでいく。そして後半ロスタイム突入後の80+2分、右からのCKをファーサイドで近藤が折り返し、途中出場のFW成田拳斗がヘッドで押し込み1点差に。

試合終了直前のラストプレー、ついに奇跡が起きた。「ウォーミングアップは肩だけやっておけと言って送り出した。投げられなかったら使わない、と伝えているぐらい(笑)」と黒田監督が信頼を寄せる原山のロングスローから、こちらも途中出場のMF吉田開が頭で押し込み、土壇場で青森山田が同点に追いつく。リスタート直後に終了のホイッスルが吹かれ、PK戦に突入する。

PK戦では両チームともキッカーが見事な集中を見せ、4人ずつが成功。迎えた桐光学園の5人目は小川。左に蹴ったキックはGK廣末にブロックされる。最後は青森山田の5人目、原山が冷静に決め、劇的な逆転勝利を挙げた。

1回戦の大社(鳥取)戦で見せた0-2からの大逆転劇に続き、この試合でも2点差を追いついての勝利。「今年はこういう神懸かった試合が多い。誰かがスイッチを入れられるし、負けん気が強くてチームワークもいいので、何としても勝たせてあげたいという気持ちが強い」(黒田監督)という青森山田が、準々決勝へと駒を進めた。

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