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全国強豪校REPORT
草津東高校(滋賀県/公立)

無断転載禁止 全国強豪校REPORT<br>草津東高校(滋賀県/公立)
文・写真/森田将義

チーム一丸となって、泥臭く
谷間の学年との声を覆せるか

泥臭く摑んだ4年ぶりの舞台

 10月8日、草津東高校は来季からのプリンスリーグ関西昇格をかけ、三田学園高校(兵庫)との試合に挑んだ。開始早々にPKを決めて先制したものの、以降は押し込みながら追加点は奪えず苦しい展開に。後半は積極的に交代のカードを切り、逆転を狙った三田学園に攻め込まれる時間も短くはなかった。それでも、きっちり逃げ切りに成功し、4年ぶりとなるプリンスリーグ関西行きのチケットを獲得。小林茂樹監督が「今日は身体を張って守るだけの試合」と苦笑いしたように決して褒められた内容ではなかったかもしれないが、今年のクサヒガらしさを象徴する勝ち方だったことは間違いない。

1年目から大学王者・関西学院大学で主力を務めるMF山本悠樹を筆頭に多くのタレントを揃えた昨年から一転し、今年は「谷間の学年」(小林監督)であり、勝つのが楽な一年ではない。実際にインターハイ予選では、準決勝で比叡山高校に敗れ、涙を飲んだが、「選手権までの日々を大切にしていこうと負けてからの意識は変わった。絶対に選手権をとるぞという気持ちで夏以降はやっている」(MF上畠成)と意識の変化を生んだ。同時に自分たちの見直しにも着手。パス&コントールなど基礎の再徹底はもちろん、課題だった体力面を鍛えるために走りの練習量もアップ。試合中も選手一人ひとりが動く量を意識的に増やし、最後まで戦えるチームへの変貌を目指した。

滋賀県,草津東高校

これまでとは違う2つのポイント

 加えて、多様性を身につけたのも、今年ならでは。昨年は先発の11人が揃った時のチーム力は全国でも十分通用する水準にあったが、ベスト8で終わった選手権予選のように、一人でも欠けるとチーム力が低下したことが課題だった。だが、今年は「20人くらい仕事ができる選手を育てようという狙いと、一人で2つくらいのポジションができるようにとプレーの幅と経験値を高めてきた」と指揮官が明かすように、県1部リーグでの戦いから様々な選手を起用し、選手層の拡大に取り組んできた。冒頭の参入戦では、足をつって交代を与儀なくされる選手も多かったが、代わりに入った選手が遜色のないプレーを披露。また、「誰かが成長すれば、誰かが追い越してやろうという競争のおかげでチームの総合力も高まっている」(小林監督)こともプラス材料だろう。

戦い方もこれまでとは違う。近年は4バックでの戦いが主体だったが、今年は相手に応じた守備ができるようにと約10年ぶりに3バックを取り入れた。「一発勝負で絶対に勝たないといけない試合なので、なりふり構わず勝てるサッカーを選んだ。華麗なプレーは一つもいらない。5点獲られたら6点獲るようなサッカーでは今年は通用しない。だから、しぶとくしぶとく守ることを意識した」と小林監督が口にした三田学園との一戦は選手権予選を見据えた絶好の機会。内容よりもきっちり白星を掴めたことに大きな価値があるはずだ。決して華麗ではないが、チーム一丸となって泥臭く勝ちを目指すスタイルもまた魅力的であることも確か。今年らしさを全面に出し、2年ぶりに選手権の扉をこじ開けるつもりだ。

滋賀県,草津東高校

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