PICK UPピックアップ スペシャル

[選手権PICK UPプレイヤー]悲しみ、悔しさが、彼を一回りも二回りも成長させる
原田隼佑(徳島市立高校)

無断転載禁止 [選手権PICK UPプレイヤー]悲しみ、悔しさが、彼を一回りも二回りも成長させる<br>原田隼佑(徳島市立高校)
取材・文・写真/池田敏明

悲しみ、悔しさが、彼を一回りも二回りも成長させる

試合後、1年生で唯一、先発に名を連ねた原田隼佑は、いつまでも泣き続けていた。他の選手がロッカールームで落ち着きを取り戻し、晴れやかな顔で引き上げていく中、ただ一人、嗚咽を漏らし続けていた。「あのパス1本で……3年生が積み上げてきたものが崩れてしまった。もう3年生とサッカーができないのが悲しいです」。61分の聖和学園の先制点。それは原田のパスミスがきっかけに生まれたものだった。

2戦目ということもあり、試合前にはスタンドを見上げて「けっこう埋まってるな」と笑顔を浮かべる余裕もあった。ドリブルで仕掛けてくる相手に対して前半から冷静にプレーし、後半には攻め上がってシュートを試みたり、鋭いクロスで決定機を演出したりと、相手を押し込むシーンもあった。失点から4分後にはエースの郡紘平が同点ゴールを奪い、ミスを帳消しにしてくれたが、チームは惜しくもPK戦で涙をのんだ。

「もう3年生はいないですけど……やっぱり僕が引っ張っていかなければならないと思うので……責任を持って、3年生のぶんまで頑張りたいと思います」。最後は泣きながらもそう誓い、彼にとって初めての選手権が幕を下ろした。この悲しみ、悔しさが、彼を一回りも二回りも成長させるだろう。

CONTENTS新着記事一覧 Readmore

最新コンテンツをもっと見る

NEWS最新ニュース Readmore

最新ニュースをもっと見る