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[選手権PICK UPプレイヤー]どのタイプにも当てはまらないサイドバック
尾野匡祐(聖和学園高校)

無断転載禁止 [選手権PICK UPプレイヤー]どのタイプにも当てはまらないサイドバック<br>尾野匡祐(聖和学園高校)
取材・文・写真/池田敏明

どのタイプにも当てはまらないサイドバック

サイドバックの選手は本来、圧倒的なスピードや正確なクロス、上下動を繰り返せるスタミナ、競り合いでの見せる体の強さなど、明確な武器があってしかるべきだ。しかし、徳島市立を破った聖和学園の左サイドバック、尾野匡祐は、どのタイプにも当てはまらない少し異質なサイドバックだ。

攻め上がる回数はそれほど多いわけではなく、スピードに乗った突破を見せるわけでもない。ドリブル主体のチームスタイルゆえ、縦への突破からクロス、というパターンを備えているわけでもない。162cm、53kgの小さな体は、相手と接触すると簡単に倒れてしまう。

しかし、彼がボールを持てば見る者はワクワクする。敢然とボールを奪いに来る相手を手玉に取り、スルスルと攻め上がり、自らフィニッシュまで持ち込む。華麗なフェイントを見せるたびに「ウォーイ!」という歓声が上がり、「あの2番、本当にうまい!」という声が聞こえてくる。

チームが先制した直後の64分バイタルエリアでボールを持った彼は、突如その場で1回転した。電光石火のルーレット。そのまま浮き球のスルーパスを放ち、原科勇我のループシュートを演出した。惜しくも追加点はならなかったが、この日の試合で“聖和らしさ”が最も現れたシーンだった。

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