PICK UPピックアップ インタビュー

SPECIAL INTERVIEW 小川航基×堂安 律
「元高校生エースとJの俊英によるそれぞれの“選手権”

無断転載禁止 SPECIAL INTERVIEW 小川航基×堂安 律<br>「元高校生エースとJの俊英によるそれぞれの“選手権”
写真/野口岳彦

元高校生エースとJの俊英によるそれぞれの“選手権”

バーレーンで開催されたU-19アジア選手権、若き日本代表はかつて小野伸二らを擁した「黄金世代」を越え、初優勝を成し遂げた。その立役者となったのは、1年前の選手権で桐光学園のエースとして活躍した小川航基と、ガンバユースから最年少でプロデビューを果たし、現在高3年代ながら大会MVPを受賞した堂安律。
高校サッカーの道、Jユースの道、それぞれの道を歩んだ2人が語る“選手権”とは?

大会MVPでも全然ダメ
反省点を糧にしたい(堂安)

──まずはU‒19アジア選手権の優勝、おめでとうございます。振り返ってみていかがですか?

小川 (決勝の)サウジアラビア戦が苦しかったし、今までの相手とは違いました。ただ、そこを勝ち切れたのは次につながります。

堂安 ほんまにサウジ戦は苦しかったけど、そのなかでも最後のPK戦は楽しんでできたし、あのような場を経験できたことは大きいです。個人的には、大会MVPをもらったけど、全然ダメなところは分かっています。むしろ反省点を糧にして、今後に活かして成長していきたい。

──2人の出会いは?

堂安 前から名前は知っていましたけど、U‒19で招集されたのが初めてです。サッカーの相性は、試合を見てもらえば分かると思いますけど、小川君はU‒19で一番やりやすい選手やったんで。

小川 堂安は生粋のパサーというか、動き出しやすいボールの持ち方をしてくれて、FWとしては本当にありがたい選手。これからもどんどん僕にアシストをしてほしいと思います(笑)。

─プロでの1年目を振り返ると?

小川 期待されてプロの世界に入って、僕は開幕から一気に行く気でいました。結果、それが断ち切られた感があったんですけど、それを受け止めて成長していかなくてはいけない。名波(浩)監督とはよくコミュニケーションも取れていますし、何を要求しているのかも分かっているつもりです。

高校サッカーと決めていた
ここでやりたい!と(小川)

─小川選手は2016年の1月はまだ冬の全国高校サッカー選手権大会に出場していたわけですが、桐光学園に進学した理由は?

小川 横浜F・マリノスの練習に参加させていただいて、誘いはもらっていたんですけど、僕は最初から高校サッカーと決めていました。中学、小学生の頃から選手権は何度も会場に見に行っていたし、感動する試合を何度も見てきた。だから「ここでやりたい!」という強い気持ちを持っていましたね。

──堂安選手はガンバ大阪ユースからクラブ最年少でJ1デビューし、現在、高校3年生になります。選手権にはどのような印象がありますか?

堂安 高校サッカーには、いっぱいお客さんが来てくれるじゃないですか。ホンマに羨ましいって思いますね。なんといっても「部活」なんで、そういう一体感というか、熱はテレビの画面を通しても伝わ ってくる。僕も小川君が選手権で戦った青森山田戦(16年1月3日、3回戦)とか 見ていましたけど、あんなに感情を揺さぶられる試合ってないし、僕らユースとは違う熱さがあるんやと思います。

─高校サッカーに進もうと思ったことはありませんか?

堂安 僕はガンバが好きだったんで。クラブチームにこだわったのではなく、ガンバ大阪で育ちたいと思ったのが要因ですね。

─小川選手は1年次と3年次に選手権に出場していますが、それぞれの印象はいかがですか?

小川 考え方が変わったと思います。1年の時は自分さえよければ良かった。でも高3になってチームのことを一番に考えるようになったんです。個人的にはそこが成長した部分かと思います。1年の時は試合終了間際にチャンスが訪れて、そこで酷いシュートを打ってしまって……。そのとき僕は坊主頭で、「オレが、オレが」で突っ走ったあげくのシュートミスでした。僕だけじゃなく応援席もみんなが一斉に頭を抱えていて、本当に先輩に申し訳なかったです。

大観衆の中でプレーする
メンタルを学んだ(小川)

──3年次は前評判も高かったですね。

小川 プロ内定選手はやはり大会前から注目されます。プレッシャーに押し潰される選手もいるでしょうけど、それでも結果を出すのが本物の選手だと思っています。僕も昔は周りの目があると、無理に自分を良く見せようという感情がありました。けど、それを乗り越えて強くなったと思っています。それに、あの大観衆の中で試合ができるのも大きな経験ですよね。

堂安 だって決勝戦とか何万人って観客が入るやろ?(2016年大会決勝の入場者数は5万4090人)

小川 そう。だから大観衆の中で平常心でプレーするメンタルというのは強くなったと思います。選手権のおかげですね。

──桐光学園の後輩達も全国の切符を手にしましたね。

小川 神奈川県予選の決勝は鳥肌が立ちました。0‒0の延長戦でPKはまずいと思っていたところで西川(公基)が決めた!って。後輩には選手権で、今までやってきたことの精度を上げることに全力を注いでほしいです。今回のアジア選手権もそうでしたが、トーナメント戦は実力だけではなく、勝ち上がる為の雰囲気づくりも重要なんです。後輩達にはそこを感じ取ってほしいですね。

──今回の選手権にはU‒19日本代表のチームメイトをはじめ、堂安選手と同世代の選手が多数出場します

堂安 (岩崎)悠人(京都橘)に限らず、(タビナス・)ジェファーソン(桐光学園)など同年代の選手は気にはなります。ただ、誰が活躍しようと悔しい気持ちにはなるでしょうね。僕も負けず嫌いなんで(笑)

──最後にU‒20W杯(2017年 5月韓国にて開催)に向け、意気込みをお願いします。

小川 誰よりも大きなインパクトを残したいです。

堂安 優勝したいです。ワールドユース(当時)で準優勝(1999年)だった黄金世代を僕らはアジアで抜いた。必ず結果を残します!

選手権の前回大会でエースとして出場した小川航基は、青森山田戦でPKを外し涙をのんだ
Photo:Masashi Adachi
選手権の前回大会でエースとして出場した小川航基は、青森山田戦でPKを外し涙をのんだ。この経験を糧にU-19アジア選手権では自ら5人目のPKを決めチームを優勝に導いている。
小川航基
小川航基 KOKI OGAWA
1997年8月8日生まれ、神奈川県出身。
桐光学園高校では1年と3年次に全国高等学校サッカー選手権に出場。3年次は大会ナンバーワンストライカーとして注目を集めるも、3回戦の青森山田戦で敗退。2016年、ジュビロ磐田に加入し、U-19アジア選手権では6試合3得点で優勝に貢献した。
堂安 律
堂安 律 RITSU DOAN
1998年6月16日生まれ、兵庫県出身。
ガンバ大阪Jrユースに入団し、史上初となるU-15年代全国3冠を達成。高校2年でクラブ史上最年少J1リーグデビューを果たし、飛び級でのトップチーム昇格。現在、高校3年ながらU-19アジア選手権でレギュラーとして活躍し、大会MVPに輝いた。

CONTENTS新着記事一覧 Readmore

最新コンテンツをもっと見る

NEWS最新ニュース Readmore

最新ニュースをもっと見る