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[湘南ベルマーレ若獅子対談]
神谷優太×杉岡大暉「夏が僕らを強くした」

無断転載禁止 [湘南ベルマーレ若獅子対談]<br>神谷優太×杉岡大暉「夏が僕らを強くした」
インタビュー・文/編集部
写真/野口岳彦

青森山田と市立船橋、高校サッカー界を代表する強豪校で、それぞれが中心となって躍動した神谷優太と杉岡大暉。“攻守において相手に時間を与えない”湘南ベルマーレでともに汗を流す二人は、高校時代の過酷な練習を耐え抜いたからこそ、プロの舞台でも活躍を続けている。「夏が一番成長する」と信じ、自らを追い込んだことで成長を遂げた二人。先輩たちからfooties! 読者に送る「夏にすべきこと」とは?

チームが一丸となった転機それがインターハイの負けだった(神谷)

―まずはお互いの印象から教えていただけますか?
杉岡  高校時代から何回か対戦したこともあって、その時から上手いと思っていました。でもプロとして湘南(ベルマーレ)での1年間でさらに上手くなっている印象です。技術を活かし縦に出せる部分だったり、湘南らしさもプラスされていると思います。
神谷  細かい分析をありがとう(笑)。(杉岡)大暉は守備での球際も本当に強いし、サイドから駆け上がっての左足のクロスも上手いよね。意外に器用というか、ユーティリティに長けている。それを評価されてのスタメン起用だと思うし、ルーキーなのに本当に肝が据わってるよ。
杉岡  恐縮です…(笑)。
―サッカー以外の部分では?
神谷  本当に真面目だし、顔もそうだけど、おっとりしてて、愛されキャラですね(笑)。でも試合になるとスイッチがバシっと入って別人のようになる。
杉岡  これまでずっといじられキャラで続けてきたので…。
神谷  意図的にやってるの!?
杉岡  いや、なぜか自然とそういうキャラに…(笑)。湘南でも先輩方にいじっていただいて、楽しくさせてもらっています。(神谷)優太君は…そうですね。(しばし沈黙)ちょっと変わった人というか…。
神谷  なんだよ、それ(笑)!
杉岡  いや、存在感が際立っているというか、みんなからも“スター”と言われているし、いい意味で、ですよ(笑)。
―高校時代に対戦した時の印象はいかがですか?
神谷  嫌なDFでしたよ。あの時の市船(市立船橋)は本当に堅かったし、崩すのは難しかった。その中心にいたのが大暉でしたね。
杉岡  東京ヴェルディのユースから(青森)山田に途中で入ってきて、みんなが意識していたと思います。気をつけなければいけない選手とみんな思っていました。
神谷  それ、市船もそうだけど、他の学校からもターゲットにされていたらしいね。危ない存在だと思われていたのは、僕としては嬉しかったな。
―今回のテーマが「夏」になりますが、それぞれのインターハイを振り返ると?
神谷  僕は山田でのプレーは実質3年からなので、一回しか経験していません。しかも2回戦であっさり敗れてしまいました。
―編入を考えたのはいつ頃だったんですか?
神谷  高2の夏ですね。小学生の時に、選手権で戦う柴崎岳選手をテレビで見て、ものすごい衝撃を受けました。だから、もともと山田には興味があって…。その頃、僕はヴェルディでも試合に出られていなくて、「このままではいけない」と、ものすごい焦燥感がありました。そこで考えたのが山田でした。あんな雪の中でサッカーしているなんて普通の人間では考えられない。そんな厳しいところに身を置こうって。そして、チームとしてまとまった転機がインターハイでした。負けを経験してから、みんなで集まって、話し合う機会が格段に増えました。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、何かある度に立ち止まって話し合いました。黒田(剛)監督から言われたことを細部で意識して、一人一人が人間として、そしてチームとして変われたポイントだったと思います。
―その結果が後の選手権でのベスト4につながったわけですね。杉岡選手は3年次にインターハイの頂点に立ちました。
杉岡  目の前の試合に勝つことを第一にしていたと思います。朝岡(隆蔵)監督から「負荷のかかる試合を連戦することで、夏が一番成長できる」と言われたことを意識して、「一試合でも多く公式戦の舞台で戦う」という思いでみんなが戦っていました。

夏は半端じゃないほど試合をするだからすべてを伸ばせる(杉岡)

―優勝できた要因は?
杉岡  走り切れたのが大きかったと思います。猛暑の中で集中力を保てるかが勝負だと思うので。そこの面で他のチームより少しはリードしていたのかと思います。
―夏はやはり走り込みましたか?
杉岡  毎年恒例、4泊5日の夏合宿があって、山を10㎞毎日上り下りします。朝練、午前練、午後練、そして山のぼりが毎日あります。強くもなりますよ(笑)。
神谷  それは僕らも一緒(笑)。何㎞か分からないけど、3時間くらい山を走って登って、規定のタイムに入れなかったらもう一往復!それで練習が終わっちゃうこともあるくらい。
―強豪校あるあるのようになってきました(笑)
杉岡  しかも夏合宿はインターハイ決勝の次の日に出発ですから。「優勝したから免除もある?」ってみんなで期待し普通に行かされました(笑)。
―(笑)。振り返って、夏に伸びたと実感する部分はありますか?
杉岡  3年次の夏を振り返ると7月に大阪遠征があって、そのままインターハイで広島入り。大会直後に夏合宿があって、続いて韓国遠征です(笑)。一日中サッカーができる期間でしたね。夏は試合数を半端じゃないほどやるので、体力、技術、精神力、そして人間性、そのすべてを伸ばすことにつながると思うんです。
神谷  たしかに試合を通して人間性の部分で成長できるのもあるよね。僕らはインターハイを機にチームが一丸となれた。それに誰かと会うたびに全員が大きな声で挨拶をするっていうのはユースから来た自分としてはカルチャーショックだったけど、山田で高校サッカーを経験して、人間としての礼儀を学ぶことができたと思う。
杉岡  そうですね。朝岡監督からは、サッカーよりまず人間性の重要さを説かれました。それができないヤツは落ちていくと。いまプロで活躍している選手はみなさん人としても一流ですし、高校時代にそれを知れてよかったです。
―高校生に夏を乗り切るためのメッセージをいただけますか?
神谷  夏はやっぱり水分補給を意識してほしいですね。試合の途中でも集中を切らさず、水を飲むことはすごく大事。あとはキツイ練習をどれだけ楽しめるか。厳しい環境を楽しめるメンタリティを身に着けてほしいです。3年生はあと半年ですが、それができれば、すごく充実した高校サッカー生活になると思います。
杉岡  夏は自分を追い込める季節です。高校生の間は休まなくたってできる。楽をしてはダメ。どれだけ自分を追い込んで、厳しくできるかが大事だと思います。
神谷  “愛されキャラ”から一転して、実は“ドS”な大暉の面がでてきたな(笑)?
杉岡  いえ(笑)、でも夏を乗り越えることで本当に強くなれるんです!高校生のみなさん、夏を成長の季節とできるよう頑張ってください!
先輩たちからfooties!読者へ「夏にやるべき6のこと」
神谷優太
神谷優太
1997年4月24日生まれ、山形県出身。176cm/67kg。東京ヴェルディユースから高校2年次の1月に青森山田へ編入。10番を背負い、15年度選手権でチームをベスト4進出へ導いた。湘南ベルマーレ所属。
杉岡大暉
杉岡大暉
1998年月8日生まれ、東京都出身。182cm/75kg。FC東京U-15深川から市立船橋へ進学。16年度高校総体を主将として優勝。今年5月開催のU20W杯に出場し2試合で先発。湘南ベルマーレ所属。

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