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[近畿総体2015]関東第一、夏のラストマッチ。伝統校・市立船橋との間にあった少しの差

無断転載禁止 [近畿総体2015]関東第一、夏のラストマッチ。伝統校・市立船橋との間にあった少しの差
文・写真/川端暁彦

快進撃を見せた関東第一は、市立船橋の壁を破れず

2015年8月8日13:00 準決勝 ユニバー記念補助競技場

市立船橋
(千葉②)
[得点者]工藤、矢村
2-1
関東第一
(東京①)
[得点者]岡崎

8月8日、関東第一高校のチャレンジは終わりを告げた。大津、広島皆実といった名だたる強豪校を連破して勝ち残ってきた東京の眠れる獅子・関東第一は、高校総体準決勝で9度目の優勝を目指す伝統校・市立船橋と激突した。

選手が口をそろえて「予想していなかった」と語る快進撃は、ピッチ外での嬉しい悲鳴にもつながっていた。「宿がもうなくて、(応援の)選手たちを帰さざるを得なくなってしまった」(小野貴裕監督)という状態で、「なんとか3年生だけは残せた」と言うとおり、応援団の「量」は目減りしてしまっていた。

ただ、前半の半ばからは頼もしい「援軍」も現れた。なんと甲子園での試合を目前に控える野球部のメンバーが応援に合流。一緒に声を出して、旗を振り、サッカー部を盛り立ててくれたのだ。「本当にありがたかった」と小野監督が言えば、FW鈴木隼平も「すごくうれしかった」と微笑む来援を受けて、関東第一は市立船橋へと勇猛果敢に挑みかかった。

「相手のCB2枚のところでボールを持たれた」と小野監督が言うように、この試合は関東第一にとって今大会初めてボール支配率で劣勢になる展開。かといって無理にCBへプレスに行けば、後ろが破綻してしまう。市船の俊足FW永藤歩の存在が、ハイプレスのリスクを飛躍的に高めているのだ。我慢のゲームを覚悟しながら、時計の針を進めた。

29分にゴール前のこぼれ球をMF工藤友暉に蹴り込まれて先制点を許したものの、直後の31分にMF冨山大輔のパスからFW岡崎仁太朗が決めてすかさず追い付く。一進一退の攻防となる中で、関東第一は冨山を起点にしながら攻めるが、「抑えるべきところを抑えられてしまった」(小野監督)。このパスが通れば、ここで一枚はがせれば……。そんなシチュエーションでことごとく市船の選手が立ちはだかる。「フィジカル、走力……。個々の差は感じた」と中村が語ったように、1対1の局面勝負で市船の基礎力の高さは際立っていた。

決勝点は57分。永藤負傷で1トップに移っていた市船FW矢村健が粘り強く決めた。時間はまだあったが、相手にボールを握られる時間も長かった試合だけに、体力的には残っていなかったかもしれない。結局、試合はこのまま終了。2-1で伝統校がその力強さを示すこととなった。

             

試合後、小野監督は「市船さんは持たせてもらっている時間帯でも『やらせない』守備が上手かった。チーム力のグレードが一つ違った」と潔く力の差を認める。その上で「この大会でお腹いっぱいになったまま選手権の予選に行っても、そのままやらせてくれるほどは甘くはないですよ」と、「冬」に向けての強い意気込みを語った。

             

予想以上の快進撃はチームに新たな指針と野心を与えたはず。「冬の関東第一」が一つ以上グレードを上げて現れることを期待したい。

私撰MOMDF杉岡大暉(市立船橋/2年)

まさに鉄壁。「危ないときでもまるで顔に出ない」(朝岡隆蔵監督)ポーカーフェイスで相手の攻撃を「ここぞ」という場面で遮断。巧みな持ち上がりで攻めの起点としても機能した。

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